曳家とは、簡単に言うと「家やビルなどの建造物を傷つけず移動する」ことです。
|
|
||||
|
|
などなど、さまざまな事情に活躍する技術です。
写真 | 耐震性 | 修繕 | 費用 | 備考 |
---|---|---|---|---|
角材・丸太工法 | ||||
建物の壁に穴を開けて角材を通すため耐震性は落ちる |
壁に空いた穴の大規模な修繕が必要 |
曳家自体は割安、ただし修繕の費用がたかくなる |
昔ながらの工法 |
|
H鋼・Iビーム 工法 | ||||
建物基礎の主筋を切ってしまうので耐震性は落ちる |
建物の重要な柱に直接ワイヤーを掛け引くため建物に歪みが生まれ修繕が必要な場合もある |
角材工法より設備が必要になるため費用が高くなり修繕費用もかかる場合がある |
使用するH鋼の精度が低いため建物への歪みが心配 |
|
レール工法 | ||||
建物基礎の主筋を切ってしまうので耐震性は落ちる |
建物の重要な柱に直接ワイヤーを掛け引くため建物に歪みが生まれ修繕が必要な場合もある |
角材工法より設備が必要になるため費用が高くなり修繕費用もかかる場合がある |
各種の名前で新開発工法と呼ばれているが、ほとんどがレール工法 |
|
スクエアフレーム 工法 | ||||
基礎ごとの移動が可能。基礎の下にフレームを組むので耐震性が落ちない。建物のみの場合も、新しい基礎に開口は必要がなく耐震性は上がる。 |
建物に負荷をかけないため修繕はほとんど必要がない。(結果工事も短期間で終了) |
曳家工事の費用は高めだが、修繕が不要のため全体としては費用を抑えられる |
ジャッキ・ローラー・ポンプなど必要機材は曳家専用に開発されたものを使用 |
協会会員企業では、お客様のご要望にお応えし、どの工法にも対応しております。
協会では「曳家はローラー、曳家はジャッキ、曳家はポンプ」という考えのもとに、技術開発を進め、スクエアフレーム工法を開発し、それに必要になる機材もすべて開発致しました。
建物の下に組み上げる角形鋼材(スクエアフレーム)は特殊鋼を曳家専用に開発致しました。
「合体式全自動無線油圧同調ユニット」と呼んでおります。家上げがデジタル表示されるので確認しながら進めることが出来、ひとつでもジャッキに負荷がかかればすぐに停止します。同調精度も非常に高く、曳家専用に開発したものです。
建物を移動する際に発生する変加重をローラー側で防ぐことにより建物への負荷を回避させます。
大きなものを移動する時には、移動開始・停止の時に負荷がかかります。また、変速の際にも負荷がかかりますが、曳家専用に無段変速ウインチを開発しました。このため建物への負荷を軽減しています。
費用面でも、一見大幅に上がるように感じるかもしれませんが機械化により工期を短縮し作業者も少なくなるため大きく差がありません。実際には曳家後の修繕がほぼ必要ありませんので総費用で安くなる場合がほとんどです。
クリックすると写真が大きくなります。